語彙力だけが増えることによって置き去りになってしまうものとは
占い師やカウンセラーは
その人の人柄またはキャラクターでお話を聞くことになるお仕事。
でも、どんなに人柄が素晴らしくても、
どの言葉をチョイスするか、でその先が決まります。
言葉はとても繊細なもので、
占い師、カウンセラー側の意図がそのまま相談者様に届くかといわれれば
決してそうではない。
いかに相談者様がわかりやすく把握できる表現を用いて
心に届けることができるかどうか、なんです。
これは占い師、カウンセラーに限った話ではなく
最近他業種の方と話す機会があるけれど、
結構な確率で、
「それ、あなたの中だけでまかり通る表現やん」
と感じることが多々あります。
究極の部分で、相談者様の繊細な部分に触れるお仕事なので
やっぱり少しでもその感覚が狂った表現になると、
相談者様の心に、土足で踏み込むことになりかねません。
そんな大袈裟な、と思うかもしれませんが
実際にそれくらいこちらも考えないと、
「相談に乗る」というお仕事はできないのではないでしょうか。
なら、言葉を沢山覚えれば良い。
それで語彙力を高める。
確かに極論、それは大正解です。
大正解ですが、、、
イコールにならないかもしれないけど
語彙力を増やすことって、「伝え方が上手になる」とは違うと考えます。
絶妙かつ素敵な言葉でも、
やっつけで使ってると薄っぺらく伝わります。
やっぱり、誰がそれを論じてるか、
というフィルターが掛かって相手に伝わることになるので
覚えたての色々な表現を常に言えるようにしておく、だけでは
それを受けとった相談者様にとって
おそらく視界が広がる「言葉」にはならないでしょう。
一歩間違えると逆効果の言葉になってしまう危険性も。
言葉の評価は、相談者様側で判断することですからね。
私は占い師さんを育てる、という業務もある以上
なんとも言いにくい立場ではありますが
他の業種だったら、結構TTP(徹底的にパクる)は
成功への近道常套手段として語られます。
ただ、占い師やカウンセラーの場合
ただ成功者の言葉を真似をするだけでは、いつか大事故になるかもしれません。
心が追いついてないからです。
あれを言われたらこれを言っておけば良い
みたいな発想を教えるところもあるようですが、
それは占い師、カウンセラー側が
その瞬間に負けないための発想・手段であり
相談者様の心は置き去りですよ。
転ばぬ先の杖的に、色々な状況を想定しておくことは大賛成ですが
そういった形式的な方法が全く通用しない可能性がある職。
それが占い師やカウンセラーではないでしょうか。
成功者が使ってる言葉は、
その人だから使えるようになった言葉でもあります。
使えるようになった数々の言葉と
先生の人柄やキャラクター(経験値)
薄っぺらくならないように
この差を埋めるものは何か、
それは誰にもわかりません。
ここの差を埋めるための最短ルートなんてありません。
でも、さまざまな角度から言葉を検証することは大事。
・この表現を伝えたらどう思われるか
・この表現をあなたが相手から言われたらどう感じるか
・でも伝えないといけないことはこれ
・伝えても大丈夫な関係性を鑑定の中で築けているか
わかりやすいタロットカードの大アルカナが出たとしても
それを伝えて大丈夫ですか?
あなたが大丈夫なだけで、
相談者様がどう感じるのか、考えてみましょう。
こういった、相談者の繊細な心を前提に色々と検証をおこない、
その上に占術の知識やカードの意味が乗っかってくるわけです。
こう考えると、占いの知識の前にやっておくべきことは沢山ありますよね。
語彙力だけを沢山持ってて、
売れてる人が使ってるからという理由だけで
形式的にセリフのように使ってたら
相談者が置き去りになります。
あなたは相談者のために、どれだけ真剣になれますか?
ほなの
こしなか左京
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